現地ブログ
技能競技大会県予選 全国大会出場へ
2024.08.05
こんにちは!山形市の工務店 飯野建築の飯野です!
技能競技大会の県大会が行われました。
この大会で1位・2位だと愛媛で行われる全国大会に出場することになります。
弊社ではベテランの神保と今年入社した佐藤が出場しました。
2人ともこの日のために仕事終わりに練習を積んできました。
神保は今までも何回か全国大会に出場しており入賞したこともあります。
今年は年齢制限で最後の大会になりますので悔いのないように力を出し切って欲しいです。
大会は山形市で9:00〜16:00(お昼休みを1時間挟む)の時間の中で完成させなくてはなりません。
最初に原寸図を書きます。大きな紙に実物大の設計図を書くのですがこの時点で正確に綺麗に書かないと
あとあと製品の精度に影響が出てくるので重要なところです。時間をかけすぎてもダメです。
次に墨付けの工程です。原寸図から材料に線を写していきます。
これも正確に写していかないと完成した時に材料との接合部分が隙間だらけになってしまい綺麗に仕上がりません。
鉛筆で墨付けをする部分もあるのですが細い線でさえ精度を求めると太いので線の真ん中を刻むのか線の内側か外側か
それ次第でだいぶ違ってきます。なのでカッターで墨付けをする場合もあります。
髪の毛1本くらいの太さでさえ太いのです。
墨付けが終わったら加工の工程です。
材料を鉋で加工していきます。支給された材料は四角形なのですがそれをひし形に整形していきます。
最初はカンナの刃物を多めに出して材料を粗めに削ります。大体大まかな形になったら仕上げカンナで
両面をツルツルに仕上げます。ここから腕の見せ所ですね。
次は刻みの工程です。
この工程に出場者の中で1番早く着手したのは神保でした。やはりベテランは落ち着いていて
早くて綺麗です。細かいことを言うと道具箱も自分が使いやすいように全て手作りで作っていて
道具の配列も綺麗です。綺麗な仕事は段取り八分ですね。
ノミとノコギリを使って材料を切ったり穴を彫ったりします。
最後に組み立ての工程です。
ここで今までの工程の精度の結果が出ます。
精度が悪いと隙間が開いたり製品の足元の開きが設計図と違ったりします。
そして結果発表
結果は神保が1位・佐藤が3位でした。
神保が愛媛の全国大会に出場することになりました。
佐藤は惜しかったですがまだ若いので次に繋げて欲しいです。
本当に2人とも大健闘でした。結果も大事ですがこの大会に練習をして出場する事に意味があると思っています。
今の大工は工具の進歩と材料の既製品化が進み、手道具をほとんど使わなくなりました。
いくら工業化が進んだとはいえ、基本の手仕事がしっかり出来ていた方が施工の質が高くなります。
全国大会出場おめでとう!上位入賞目指して頑張れ!